研究活動・研究テーマ
Research / research themes

生活習慣病の予防・応用・研究

沖縄県における母子保健対策に関する疫学研究

大阪大学では沖縄県保健医療部地域保健課等との協働により「沖縄県における母子保健対策に関する疫学研究」を実施しております。

・詳しくはこちら↓
 http://www.pbhel.med.osaka-u.ac.jp/common/images/pdf/themes/yobou/opt-out20181019-02.pdf

動脈硬化性疾患リスクに関する大規模コホート研究

大阪大学大学院医学系研究科公衆衛生学教室では、筑波大学や大阪がん循環器病予防センター、国立がん研究センター等の協力研究機関との協働により「動脈硬化性疾患に関する大規模コホート研究」を実施しています。

・詳しくはこちら↓
 http://www.pbhel.med.osaka-u.ac.jp/common/images/pdf/themes/yobou/cohort20180809-02.pdf

社会環境から個人要因の認知症発症プロセスの解明に関する社会疫学研究

大阪大学では、高齢者介護の主要な原因である認知症の予防を目的として、筑波大学や大阪がん循環器病予防センター等の協力研究機関との協働により「社会環境から個人要因の認知症発症プロセスの解明に関する社会疫学研究」を実施しています。

・詳しくはこちら↓
 http://www.pbhel.med.osaka-u.ac.jp/common/images/pdf/themes/yobou/CIRCS2017yao.pdf

八尾市と大阪大学大学院医学系研究科との健康づくり事業の推進に関する協定

大阪府八尾市における健康指標および医療、介護に関する社会経済的指標の現状把握と評価に関する研究

八尾市と国立大学法人大阪大学(大阪府吹田市)は、本市の健康づくり事業を推進し、八尾市民の健康増進の向上を図ることを目的として、平成27年(2015年)9月1日付けで、健康づくり事業の推進に関する協定を締結いたしました。

・関連ページ(八尾市ホームページ)→http://www.city.yao.osaka.jp/0000031232.html

・詳しくはこちら↓
 http://www.pbhel.med.osaka-u.ac.jp/common/images/pdf/themes/yobou/CIRCS2017yao.pdf

茨城県筑西市

循環器疾患を中心とする生活習慣病の予防を目的として、保健所、医師会との協力のもとに
疫学調査の実施や予防活動に参画し、予防対策の評価を行っています。
循環器健診の方式、健康教育の方法等は、保健行政への応用へと発展しています。

› 協和町 脳卒中半減対策のあゆみ


以下に、予防対策の経緯、活動の実際、成果を紹介しましょう。

脳卒中予防対策の背景

昭和56年当時、協和地区(旧協和町)の死亡原因の第1位は「脳卒中」でした。また医療費の面でも循環器疾患が国民健康保険の総額の25%を占めていました。当時寝たきりの人の総数85人に対し、約半数の40人が「脳卒中」によるものでした。

そこで、町は筑波大学の当時の教授で、現在筑波大学名誉教授の小町喜男先生に町の実情を説明し、町医師会、下館保健所、総合健診協会、筑波大学、教育委員会、学校、食品協会地区のリーダー、農協、農業改良普及所等の協力を得て、「脳卒中半減対策事業」を開始しました。

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予防活動の実際

健康診断

健康診断

健診事業として対策開始の昭和56年の2年後から、町を4地区に分けて、各地区とも4年に1回は40歳以上の住民が全員、精密な循環器疾患の健康診断を受けられるようにしました。その結果精密健診の4年間の累積受診率は約80%にのぼりました。

平成3年からは、老人保健法による基本健康診査を実施しています。基本健康診査は、対象は35歳以上で、問診、身体計測、血圧測定、血液検査、心電図検査、眼底検査、栄養診断、24時間蓄尿検査、診察、睡眠時無呼吸に関する特別検査等で毎年3千人以上受診しており、累積受診率は対策初期の8割から最近の7割弱で推移しています。

健康診断結果説明会

健康診断結果説明会

検診後の事後指導として、最初に行なわれるのが結果説明会です。基本健康診査の結果について説明会を開催し、個人の結果を健康手帳に添付し、一人一人の結果について生活処方箋が手帳に挿入されます。結果説明会は検診を受けた人、全員に参加してもらいます。各自受付で手帳を受け取り,説明会で個人結果表の見方の説明を受け、その後医師による健康講話、質疑応答になります。また,個人的な相談がある人は、医師や保健師,栄養士などの健康相談を個別に受けています。

健康教室

健康教室

健康教室を中心とする生活習慣改善指導事業は、検診で要注意や要医療と判定された高血圧者を対象として昭和57年より開催し、服薬時の治療が必要な方には医療機関への受診を勧めています。健康教室は減塩、栄養のバランス、運動、休養、節酒を中心とした講義や実習,個人面接、血圧測定などです。毎年の受講者は、200~900人に及んでいます。この健康教室の効果としては、平成3年度から平成5年度まで生活習慣改善事業として集中的な健康指導を行い,生活習慣を改善したことによって血圧が低下することが確認されています。

地区組織

地区組織

脳卒中半減対策事業を効果的に実施、展開するには町の職員がいくら力を入れても、うまくいかない場合があります。それは住民が「みんなで健康をまもる」ということに価値を見出さず、無関心になってしまう場合です。協和町では、町の限られた人員と予算で効率的に事業を展開するために、昭和55年に女性役員として「保健推進員」、昭和56年には男性役員として「成人病予防対策委員」という地区組織を立ち上げました。この2つの組織は力をあわせて健康づくり活動を各集落で積極的に展開しています。その姿が住民の目に映るにつれて、健診は役場に言われたから仕方なく受ける、という受身の姿勢から、健康の保持、増進は住民自らが行なうものというように住民の考え方が変わってきています。この二つの地区組織がなければ、脳卒中半減対策事業はここまで継続、発展させることが不可能であったといっても過言ではありません。

平成15年の市町村合併(協和町から筑西市協和地区)後、平成16年からは、「保健推進員」、「成人病予防対策委員」にかわる組織として、協和健康づくり友の会が発足しました。

その他の地区組織として、健康づくり食生活指導委員という組織があります。この組織は1年間町の食生活講座を受け、修了した人たちが会を結成し自主団体として活動しているものです。脳卒中半減対策事業を栄養面でサポートする形で、健康時の栄養調査の補助や、地域での減塩活動を精力的に行っています。

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健康キャンペーン事業

メディアを通じた活動

キャンペーンポスター

メディアを通じての活動として、キャッチフレーズを作成し、ポスター、垂れ幕、立て看板などに掲示をしています。また健康カレンダーを作成して、全ての世帯に配布しています。さらに、町の広報誌に減塩記事を掲載したり、健康ミニ広報誌として、月刊「けんこうきょうわ」や「保健センターニュース」を発行して、脳卒中半減対策事業に関する広報事業を行なっています。



垂れ幕、立て看板、カレンダー

町の行事を介した活動

町の行事を介した活動

町の行事を介したキャンペーンとして、一般住民の健康意識を高めることを目的として昭和53年より夏に「町民健康まつり」を開催しています。特に昭和56年からは、脳卒中半減対策や、成人病予防に重点を置いたテーマを取り上げています。

小学校での活動

小学校での活動

子供の頃から健康に関心を持つことは、やがて大人になったときの自分の健康づくりに役立ちます。協和町の小学校では、「食生活とけんこう」という小学3年生、4年生用の健康副読本を使って健康づくりの授業をしています。

小学校での健康教育は、一連の事業でもユニークな事業といえます。健康副読本による授業のほかにも、夏休み親子調理教室、健康に関するポスターの作成、健康まつりへの参加などを通して、次代を担う子供が成人してから高血圧やその他の生活習慣病にならないように、さらに、子供達の親である若い世代への健康意識を深めるための取り組みが、昭和58年よりなされています。


小学生の健康教育副読本

脳卒中半減対策事業の効果

脳卒中半減対策事業を昭和56年から組織的に実施してきて25年が経過しました。事業の効果は、各分野で着実に現れ始めてきています。

みそ汁塩分濃度の分布の変化

みそ汁塩分濃度の分布の変化

まず、みそ汁の塩分濃度について、全世帯を対象に調査しました。対策当初は濃度が1.1g前後であったのが次第に適塩と言われる1.0g、さらに低い濃度のみそ汁が増えています。

1日の尿中食塩排出量の変化

1日の尿中食塩排出量の変化

食塩摂取状況を表す尿中の食塩排泄量は男女とも減少しています。

住民の血圧値の変化

住民の血圧値の変化

血圧の平均値は最大血圧、最小血圧いずれも男女、各年齢層で大きく低下しています。

脳卒中発生率の変化

脳卒中発生率の変化

住民の脳卒中の変化を対策の前期、中期、後期に分けてみると、脳卒中の発生率は男女とも前期から後期にかけて約4割減少しました。また、脳卒中をおこした人の生存状況では、69歳以下で脳卒中をおこしても生き残る人の割合は男女とも増え、3年後でも8割を超えました。

寝たきり者数の変化

寝たきり者数の変化

さらに、脳卒中による寝たきりに人の数は、住民が高齢化しているにもかかわらずそれほど増えてはおらず、老人の人口に対する寝たきりの人々の割合は対策初期に比べて約4割減少しました。

国保医療費の近隣地域との比較

国保医療費の近隣地域との比較

協和町と近隣の市町村との間で国民健康保険の医療費の変化を比べてみますと、協和町では対策を初めて10数年経ったころから周りの市町村よりも医療費が少なく押さえられ、最近では1人あたり1万円以上安くなっています。協和町の国民健康保険加入者は8千人ですので、町全体としては年間約8千500万円の削減となっています。

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動画配信

磯教授からのメッセージ
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