公衆衛生学のロゴ

当教室について

あたらしい時代の「あたらしい公衆衛生」を提案することを目指します。

公衆衛生学は健康について、暮らし、地域、文化、社会、さらには、国そして地球規模での環境といった広い視野で捉える学問です。阪大の公衆衛生学講座は、英国の保健医療制度に学び、我が国の現状に照らして保健医療の制度設計や学術的な疫学エビデンスの蓄積を行ってきました。いま、その伝統と系譜を受け継ぎつつ、あたらしい時代の「あたらしい公衆衛生」を提案することが私たちの使命と考えています。

「あたらしい公衆衛生」を目指して、三つのアプローチで研究を進めます。

一つ目は、コホート研究を中心とした疫学研究で疾病の根本原因を理解するアプローチです。情報が氾濫する現代だからこそ、愚直に労力と時間をかけて得られるコホート研究に基づく確固たる知見を大切にします。
二つ目は、健康に寄与する情報をより多くの人に提供するデザインを設計するアプローチです。健康に関する情報のコミュニケーション、予防・スクリーニングの提案と評価、健康に関する知識を行動につなげることを目指します。
三つ目は、予防領域のデジタルヘルス、すなわち、データサイエンスや人工知能AIを応用したアプローチです。デジタルヘルスの有効な活用はまだまだ未知数ですが、集団としての健康と個人の健康の両立、そして、予防と医療をつなぎ直すツールとして大きな可能性を持っていると考えています。

多様なバックグラウンドと経験を持ったメンバーによって形成されるチームで教育・研究・活動を展開します。

多様化する時代の「あたらしい公衆衛生」を提案するために、阪大公衆衛生では様々なバックグラウンドを持ったメンバーによってチームを形成し、教育・研究・活動に取り組むことが重要であると考えます。一緒に活動を進める学部生、大学院生、研究者、そして、共同研究パートナーとしてご興味のある方はぜひこちらにご連絡ください。

大阪大学大学院医学系研究科
社会医学講座・公衆衛生学
教授 川崎 良