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研究紹介

当教室では、コホート研究、行政保健データ研究、臨床データベース研究を通じて、種々の疾患の疫学研究、社会疫学研究、政策評価研究、そして、デジタルヘルス研究などに取り組んでいます。

  • コホート研究

    国内外の大学や研究機関と協力して、大迫研究やCIRCS研究などの様々なコホート研究の運営やデータ分析を行っています。フィールド調査を継続的に実施することで、新しい健康課題にも積極的に取り組んでいます。これらの研究から、死亡や循環器疾患、がん、糖尿病、眼科疾患の発生などに関わる要因についてのエビデンスを創出し、より健康的な社会づくりへの貢献を目指しています。

  • 行政保健データ研究

    都道府県や市町村が蓄積している乳幼児から高齢者までの健康関連データなどを用いて、地域のライフステージごとの健康課題と背景要因に関する横断、並びに縦断研究を行っています。また、保健指導などの介入効果の評価研究も行っています。

  • 臨床データベース研究

    病院に蓄積された患者データや多施設の情報を登録した臨床データベースを分析して、希少疾患を含む疾病の病態の解明なども行っています。これらを通じ、効果的なライフコースアプローチに貢献する、循環器疾患や糖尿病等の生活習慣病の予防、重症化予防、フレイル予防に資するエビデンスの提供を目指しています。

  • 社会疫学研究

    健康の社会的決定要因に着目して、社会経済的な要因や心理的・文化的な背景、個人を取り巻く社会環境などが、疾病の発生や健康に及ぼす影響を分析し、格差是正のための検討を行うことにも重きを置いています。それにより、個人・社会のより公正な健康の実現を目指します。

  • 政策評価研究

    改正健康増進法のような国や都道府県が実施する政策や、新型コロナウイルス感染症流行のような社会的なイベントによる効果・影響の評価などを行っています。これらに基づき、より適正な政策の立案や実施、緊急時での対策などについての提言を行い、国や都道府県などの政策決定の支援や社会全体の福祉や発展を目指しています。

  • デジタルヘルス研究

    医療や健康管理のデータを収集し、集約するアプリケーション、デジタルされたデータを用いたAI解析によるデジタルバイオマーカー創出、予防への応用の探索を通じ、早期診断技術の向上、医療へのアクセス、健康管理の社会実装を目指しています。予防領域のデジタルヘルスによって必ずしも保健医療インフラが整っていない環境でも質の高い健康増進が可能になる世界を目指しています。